二日酔いに効く市販薬。店でよく見るものからおすすめを厳選!
二日酔いの苦しさは、経験した人にしかわかりませんね。背後から誰かが殴ってるんじゃないの?と思うくらいの強い頭痛が襲います。鼓動に合わせたリズムで、ズキン、ズキンとやられると気がめいります。
肝臓に悪いことはよくわかっているものの、とりあえず頭痛と悪心をどうにかしたいです。二日酔いに効く飲み物や食べ物もありますが、いざというときに頼れるのは、やっぱり「薬」ですね。
今回は二日酔いに効くお薬のお話です。
二日酔いの薬は治す、予防のふたつのシーンに分けて選ぼう
二日酔いの薬はいろいろな種類がありますね。だから逆に、どれを選べばよいのか迷ってしまうこともあるでしょう。そこでまず考えるべきは、どういう目的で二日酔いの薬を飲むか、という点です。
そんなの二日酔いをどうにかする目的に決まってるじゃないか!の意見はごもっとも。しかし現代のお薬事情をあなどってはいけませんよ。すなわち二日酔いの薬には、
- 【治す】ほんとうに「いざ」というときのために飲む薬
- 【予防】「いざ」の状況に陥らないよう予防的に飲む薬
の2タイプがあるのです。
苦しい・・・もうダメ・・・というときに飲む二日酔い対策の薬
お酒によるダメージというと、真っ先に思い浮かぶのは「肝臓」です。しかし苦しい・・・もうダメ・・・という状況の二日酔いは、肝機能低下がどうとかいう問題ではありません。
もちろん肝臓もダメージを負っていますので、そんな生活が長く続けばアルコール性肝障害の原因になりますから、そういう生活は避けなければなりませんが、とりあえず二日酔いをなんとかすることが先決です。
二日酔いのツラ~い症状の原因は、おおむね以下のとおりです。
- 考えられる二日酔いのメカニズム(助長要因)
-
- ホルモン異常、軽度脱水症、軽度低血糖
- 電解質異常
- 炎症反応
- 睡眠をはじめとする生体リズムに狂いが生じる
- アセトアルデヒド代謝が遅れることによる影響
- 胃腸障害(アセトアルデヒド代謝の遅れによる肝臓の問題も)
- お酒に含まれる不純物による影響
- 軽度の離脱症状(一種の禁断症状)
(参考:二日酔いのメカニズム(助長要因)の候補-e-ヘルスネット(厚生労働省)より)
上記のうち特に、
- 炎症(胃のむかつき、頭痛)
- アセトアルデヒド代謝の遅れ(フラつき)
- 胃腸障害(下痢や吐き気など)
- 離脱症状(寒気、震え、いいようのない不快感など)
を「今さらながら」軽減させる薬が有効です。いざというときに頼れる即効性あるタイプのお薬がおすすめ。たとえば、以下のような市販薬があります。
パンシロンG(ロート製薬)
(パンシロンG(ロート製薬)より)
二日酔いをはじめ、胃腸のトラブルといえば昔からこのブランドが思い浮かびますね。そう、「パンシロンG」です。
胸やけ、胃痛、飲みすぎへの効果が高い伝統的なお薬です。伝統的なだけに実績と安心感が違います。
ソルマックプラス-商品情報(大鵬薬品工業)
(ソルマックプラス(大鵬薬品工業)より)
こちらも非常に有名なブランドシリーズですが、中でも二日酔い対策としておすすめなのが、「ソルマックプラス」です。
こちらは二日酔いのむかつきはもちろん、二日酔いと無関係の消化不良にも有効です。
ガスター10(第一三共ヘルスケア)
(ガスター10(第一三共ヘルスケア)より)
CMなどでもすっかりおなじみの「ガスター10(テン)」です。
こちらは病院で処方されることもある市販薬なので、安心感が大きいですね。胃酸過多、むかつき、胸やけ、胃痛、もたれなど幅広い症状に適合します。
カイゲン生薬胃腸(第一薬品工業株式会社)
(カイゲン生薬胃腸(第一薬品工業株式会社)より)
「カイゲン生薬胃腸薬」は、二日酔い対策漢方薬の一種(厳密には「漢方」ではない)ですね。
「改元」のカイゲンファーマさんではなく、こちらは第一薬品工業株式会社の二日酔い対策市販薬です。
ハイウルソ顆粒(佐藤製薬株式会社)
(ハイウルソ顆粒(佐藤製薬株式会社)より)
飲みすぎだけでなく食べすぎて疲れた肝臓の早期機能回復の効果が期待されるのが「ハイウルソ」です。
ウルソはウルソデオキシコール酸という有効成分を指しますが、詳しくはこちらのページをご覧ください。
他にも「いざ」というときに役立つ二日酔い対策市販薬はあると思いますが、代表的なものをご紹介しました。「もうダメだぁ・・・」というときにはぜひご活用ください。そのために常備をおすすめします。
お酒の誘惑に弱い人必見!あとで苦しまないための予防薬はコレがおすすめ!
さあ、今度は「二日酔いの苦しみを味わいたくない!」と切望するお酒ファンの方にぜひおすすめしたい、二日酔い対策予防薬をご紹介しますよ。飲み会が続く時期にはぜひ活用したいお薬ですね。
予防薬のイメージとしては、飲む前に肝臓を強くするというコンセプトで共通しています。
ハイチオールCプラス
(ハイチオールCプラス(エスエス製薬)より)
肝臓にダメージを与え、代謝が遅れるとフラフラ感や頭痛の原因ともなるアセトアルデヒドの代謝を効率よく行うように仕向ける効果があるのが「ハイチオールCプラス」です。L-システインという成分が有効に作用します。
そして、二日酔いの予防薬といえば、ゼリア新薬の「ヘパリーゼシリーズ」も高い効果があると評判になっています。こちらについては、別途「ヘパリーゼ」のページを設けていますので、ぜひご覧ください。
肝臓をいくら強くしたからといって、肝臓のアルコール代謝能力(お酒の強さ)の個人差は非常に大きいですから、予防薬を飲んでも過信してお酒を飲みすぎないようにしましょう。
一度肝臓を悪くしてしまうと、肝機能改善はたいへんです!そういうことがないよう、肝臓とよーく相談しながらお酒を楽しんでいただきたいと思います。
有効な薬だからこそ、場面場面で上手に使い分けよう
客観的な見え方はともかく、主観的に「二日酔いをしよう!」と思ってお酒を飲む人はいないでしょう。二日酔いを経験すれば、みんな例外なく後悔します。二日酔いの朝は会社も休みたくなりますよね。
苦しさと、自分の愚かさから泣きたくなることもあるかもしれませんが、お酒を飲みすぎるくらいの大人が泣くわけにもいきません。そんなとき救ってくれる唯一の存在は、情けない思いで飲む「薬」だけです。
また、そういう「情けない経験」をしたからこそ、次はそういう失敗をしないようにしよう!とかたく心に誓ったり、何らかの工夫をしたりするわけです。その工夫の1つが、「二日酔いの予防薬」なのです。
若いうちはそういう失敗を繰り返して、苦しさや情けなさを身体で覚えるのも悪くないかもしれませんが、できれば肝臓へのダメージについても若いうちにケアしておきたいところです。
そのためにも、二日酔いの薬を上手に使い分けることも必要なのかもしれませんね。
なお、できるだけ早く、すぐにでも二日酔いを解消したい人におすすめな「二日酔いの特効薬」についてもまとめてありますので、あわせてご覧ください。