脂肪肝と診断されたら治療開始!自分で意識すべき運動療法・食事療法


みなさんが気になる脂肪肝。この脂肪肝というワードを知らない、聞いたことがない人は健康的な生活が送れているのかもしれませんね。

しかし、検査の結果、医師に脂肪肝の診断をくだされた、縁がある人にはこの記事必見です。

この記事では脂肪肝の自分でできる治療法としての運動療法と食事療法をご紹介します。

誰にでも簡単にできる運動や食事メニューばかりですので、ぜひ参考にしてください。そして肝臓の脂肪とバイバイしましょう!

脂肪肝とは?早期に生活習慣を見直す必要がある理由

脂肪肝とは、肝臓内に中性脂肪が異常に多量沈着してしまった状態をいいます。

肝機能が低下した状態で脂肪の多い食事をとり、タンパク質を十分摂らないことが原因と考えられています。

健康診断などで脂肪肝の可能性が疑われたときはただちに生活習慣を変えましょう。

脂肪肝に関する健康診断の数値の見方

お医者さんに「あなたは脂肪肝ですよ」と言われたら自分が脂肪肝とすぐに気が付けますよね。しかし、健康診断の結果を見て、自分で脂肪肝の可能性があるなと気づくことがみなさんは出来ますか?

健康診断の血液検査でタンパク質の量をみる、GPTやGOT、γGTPといった指標。

基本的には上記の数値、GPTやGOTが基準値(30IU/L以下。※IU/Lは1リットル中の国際単位)をオーバーしている場合は、警戒してください。

また、アルコール性の脂肪肝が疑われる場合は、γGTPの数値が100~200IU/Lと高値を示すことも特徴の一つです。

脂肪肝が進行すると、超音波やCT検査で肝臓が白く光ります。そのため識別や診断は、比較的簡単です。

これらを参考にあなたの診断結果を見直してみてください。

脂肪肝は次のように進行します。
「脂肪性肝炎(NASH)」
↓ 悪化すると
「肝硬変」
↓ 最悪の場合
「肝がん」

いち早く脂肪肝に気づき生活習慣を改善することが必要なのです。

脂肪肝の治療法の基本は肥満を改善すること

脂肪肝になってしまった方は、肥満であることがほとんどです。まずは標準体重を目指すことが重要となります。

標準体重は以下のように計算してください。

身長(m)×身長(m)×22

例えば、身長170cmの方は1.7×1.7×22≒63.6(kg)となります。

標準体重は「一般的に病気になりにくい健康的な状態」とされる理想の体重です。標準体重よりも5kg程度は誤差の範囲としても大きな問題はありません。

ただ、5kg程度は誤差だからと言って標準体重に近づいてきたから生活習慣の改善をやめるのではなく、より自分の体重を理想体重に近づけることで、脂肪肝回復に近づくということをしっかり意識してください。

肥満でない方も、生活習慣の乱れにより脂肪肝になる可能性があるため、運動や食事の仕方を改善する必要があります。

脂肪肝の効果的な薬はまだ開発されていない

脂肪肝は投薬の必要がない病気です。また長期的な治験データも無く、薬物治療で脂肪肝に確定的効果があると断じられている薬は発明、発見されていません。

二日酔い防止サプリメントは肝臓に良いという噂はありますが、脂肪肝への効果に対する見解は確立されていません。

ちなみに「脂肪肝に効果的だ」として特定の食品やサプリメントが注目されるときがあります。しかし、一つの食品やサプリメントだけに頼りすぎてしまうのは正しい判断とは言えません。

たとえ脂肪肝の改善データが提示されていても、調査のサンプルや方法に偏りがある場合もあります。何もやらないよりは良いかもしれませんが、他の人と同じ効果が自分も期待できるとは限られません。

そこで、脂肪肝の治療法として取り上げられるのが「運動療法」と「食事療法」です。この二つは短期間で効果があるとは決して言えませんが、正しく継続的に行えば、長期的に見ると誰でも簡単に実践でき、効果が期待できるのです。

非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)に効果的な運動療法

ここでは脂肪肝に効果的な運動療法を紹介します。ですが、脂肪肝の疑いがある人全員が運動療法をすればいいというわけではありません。

運動療法をやるべき人は非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)(単純性脂肪肝から脂肪肝炎、肝硬変も含む広い疾患群)の方です。

非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)の方は脂肪を多く含む食事のせいで肝臓に脂肪が蓄積した人を指します。

運動療法を行ってはいけない人は次に該当する人です。

  • コントロールできていない高血圧、糖尿病、肝障害、 腎障害を有する者
  • 明らかな症状のある心血管障害を有する者
  • 急性感染症を有する者
  • BMI35kg/m²以上の高度肥満者

上記に当てはまる人は運動をすると返って危険な状態に陥ることがあります。ですので、上記に当てはまる人は病院にいって、専門医に適切な対処法を聞いて下さい。

誰にでもできる運動が効果あり!

脂肪肝に効果のある運動はずばり「有酸素運動」です。

有酸素運動とは酸素を消費しながら行う運動のことです。激しい運動のことではありません。

脂肪肝に効果的な有酸素運動のポイントとして次の3つがあげられます。

  • 運動の最中に普通に会話ができること
  • 少し汗をかくが、いつまでもできる運動のこと
  • 毎日20分以上を週に3回以上行うこと

おすすめの有酸素運動の具体例としてはウォーキング、サイクリング、スイミングがあげられます

脂肪肝に効果的な食事療法

きちんと毎日運動を行っても、暴飲暴食を続けてはマイナス効果です。

まず、一日の摂取カロリーバランスは、炭水化物:タンパク質:脂肪=5:3:2を目指してください。

特に摂取したいのは肉・魚・豆類に含まれている良質なタンパク質です。

タンパク質は肝細胞の生成・再生に必要です。また肝臓内の代謝に必要な酵素はタンパク質で構成されています。そのため、肝臓系の疾患では高タンパクの食事をとることが食事療法の基本とされています。

さらに摂取したタンパク質を無駄にしないために、ビタミン・ミネラルの摂取も欠かせません。

ビタミンB群を多く含む食品としては、豚肉・鶏肉・魚介類があげられます。これらの食品は良質なタンパク質も多く含まれているのでとても効果的です。

ビタミンを摂取するときの注意点としては、ビタミンは水に溶けやすく、また熱によって失われやすい性質があります。

そこで、ビタミンの摂取量が足りないということを防ぐために、必要に応じてサプリメントを用いるのもおすすめです。

脂肪肝に効果的な栄養成分!

上記で良質なタンパクやビタミンを摂ることを勧めさせていただきました。これら二つの重要性には敵いませんが、脂肪肝に効果的な栄養成分は他にもあります。

次の5つの栄養成分を十分に摂取することで、脂肪肝の改善が期待できます。

栄養成分名 多く含まれている食品
メチオニン 牛乳、レバーなど
タウリン イカ、タコといった軟体動物や貝類など
アルギニン 肉類、納豆、ゴマなど
サポニン 大豆類など
グルタチオン 牛レバー、ブロッコリーなど

上記5つの栄養成分を食べ物だけで摂取することが難しいという方はサプリメントを利用することもおすすめです。

ここで忘れてはいけないのは一番大切なのはバランスのとれた食事を毎日三食きちんと摂ることです。また、甘い物の摂りすぎも脂肪肝に良くありません。

バランスのとれた食事を心がけ、脂肪肝を改善しましょう!

健康診断の結果を受け入れ、その後の生活を見直すことが大事

みなさんは健康診断を受けっぱなしにはしていませんか?年一回受けるのは面倒くさいかもしれませんが、とても大切な定期診断を数多く行ってくれています。

しかし、毎年健康診断を受けていてもそれを参考に生活習慣などを改善していかないと効果はありません。

脂肪肝は日々に運動を取り入れ、食事を改善することで長期的に回復、予防が期待できる病気です。

今回、難しいことは紹介していません。ぜひ、簡単なことを毎日続けて健康的な毎日を送りましょう!

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