肝臓の疲れチェック!あなたの肝臓はどのくらい疲労しているか?
肝臓が疲労すると、全身の疲労感や倦怠感(けんたいかん=けだるい感じ)を感じることが多いです。
肝臓疲労により肝機能が低下することで、本来果たされるべき機能が果たされず疲れが残りやすくなってしまいます。
主な肝機能や肝臓の疲れによって、全身の疲労感や倦怠感が起こるメカニズムについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
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ここでは、肝臓の疲れによって起こる、全身の疲労のチェック方法をご紹介します。
医学的根拠のあるセルフチェックで肝臓疲労のリスクを知ろう!
肝臓の疲れを含めた肝機能障害をチェックするためには、病院や自治体などの健康診断の際に血液検査をすればすぐにわかります。
これが一番良い方法だといえば確かにそうかもしれません。
とはいえ、改めて病院に行くことになんとなく不安を感じる人もいると思います。まずはセルフチェックをしてみて、それで思い当たるフシが見つかれば、そのタイミングで病院に行くということでも問題ありません。
セルフチェックといっても、「私は肝臓が疲れているかも」とか「私は大丈夫!」などと根拠のない結論では、正しく肝臓の疲労の具合を査定できません。
医学的な根拠があるセルフチェックが必要です。
ここでは医学的根拠がある項目をご覧いただき、自信の有無はともかくみなさんにも実際にセルフチェックをしていただきたいと思います。
肝臓が疲れているだけでなく、肝機能障害が疑われる項目も含んでいます。
ですから先入観なく、率直にセルフチェックを行ってください。
- 肝臓疲労・肝機能障害チェックリスト
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- ぐっすり眠っても疲れが抜けず、十分休養しても疲労や倦怠感がある
- 以前にくらべて食欲がなくなってきている、食べてもすぐに満腹になる
- ガスがたまりやすくお腹が張っている感じがする、実際に下腹部が膨れてきている
- 以前よりも胸が出てきている、男性なのに乳房が膨らんできている
- お酒が好きなのに以前ほど飲めなくなってきている
- 以前よりも尿の色が濃くなってきている、便が白っぽい
- 全身に発疹がみられる、あるいは発疹がないのに全身がかゆい
- 手のひらや指先が赤い、手のひらに赤い斑点がみられる(手掌紅斑・しゅしょうこうはん)
- 首、肩、胸などにクモが足を広げたような毛細血管が浮き上がる(クモ状血管腫)
- 白目や皮膚の一部に黄変がみられる(黄疸・おうだん)
- 以前にくらべてちょっとしたことでも出血しやすくなった
結論から言いますと、どれかひとつでも該当する項目があれば、肝臓が疲労している可能性が高く、6以降の項目に該当する場合は、すでに肝機能障害が起こっている疑いがあります。
特に10の「黄疸」がみられるときは、肝疾患もしくは胆管などの障害の可能性があり、症状はすでに重篤な場合もありえます。
11では肝疾患以外の血液の病気の可能性も疑われます。
いずれにしても、6以降は病院で改めて検査をし、結果次第ではそのまま治療することをおすすめします。どれか1つ当てはまったとしても、病院で再度検査をすると安心なので、一度は検査していただきたいです。
「沈黙の臓器」だからこそ自分でチェックできることが重要!
すでにご存じの方も多いと思いますが、肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれます。多少のダメージがあっても泣きごとを言わず黙々とがんばってしまう臓器という意味です。
しかし実際には、肝臓の沈黙によって肝機能障害を起こしてしまう人が多いという皮肉な結果も招いています。だからこそ、「自分でチェックできること」が大切であると考えます。
肝臓の場合は特に、事態が深刻化する前、つまりその最初期の段階である「肝臓の疲れ」の時点で気づいてあげることが肝臓へのいたわりであり、ご自身にとっても大きなメリットになります。
上記のセルフチェックをはじめ、どんな方法で肝臓の状況をいかに把握するのかを、この機会に再確認していただければ幸いです。