二日酔いを食事で解消!予防も解消もできる食べ物&料理まとめ

二日酔いと食事の関係は密接です。「こっちは二日酔いなんだから食いモンの話なんてしたくないわ!」という人もいるでしょう。

もちろん二日酔いの朝に無理して食べましょうという話ではありません。

二日酔いのときは肝臓もご自身も悲鳴を上げている状態、無理は禁物です。ただ、何かを食べて二日酔いが改善される、あるいは予防できるということなら、食事のチェックはむしろ有効ですよね?

今回は「二日酔いと食事」がテーマです。

二日酔いを予防する食事法&食べ物

今回は「食事や食べ物で二日酔いを予防することができますよ」という具体的なお話です。それと、二日酔いになってしまってから食事で改善する方法についてもお話したいと思います。

お酒と食事の関係。タイミングをはかって「どう食べるか」が重要

薬で二日酔いの予防をする場合、「飲食の前に薬を飲む」ことが重要でした。予防なのだから、アルコールが血中に入る前に薬の作用を期待するのが自然ですから、これは当然でしょう。

では、食べ物で二日酔いを予防すると考えるときはどうすればよいのか・・・たいていの場合、お酒を飲むのは「食事中」ですから、かえってあまり深く考える必要がないといえます。

重要なのは、「お酒だけ先に飲んでしまう」という機会を減らすことです。たいてい「飲みながら食べる、食べながら飲む」のがお酒が好きな人の一般的な形ですよね。

ほんとうにお酒が好きな人は、何も食べずにお酒の味だけを楽しみたいという人もいるようですが、できればその飲み方を少し変えていただきたいものです。そして、飲む前に少し何かを食べるよう心がけましょう。

先に食事をしてからあとでゆっくりお酒を飲むということなら二日酔いの予防という意味で効果はあるかもしれませんが、一般的な食べ方・飲み方ではないでしょう。

それなら、まず少しでも食べ、お酒を飲みながらおつまみもつまむのが一般的な食事、食べて飲むタイミングとしてはベストといえるはずです。まずはこのことを頭に入れてください。

どんなものを食べれば二日酔い予防の効果が期待できる食事になる?

では、何を食べれば二日酔い予防の効果が期待できる食事となるのか、これが最大の問題ですね。

二日酔いの予防記事」では、どういった食べ物を食べるべきか、その方向性というか、まずは「栄養素」に着目してお話しました。ここからは「続編」ではないですが、具体的に詰めてお話します。

「予防」のページでは、お酒を飲む前の

  • 脂肪
  • 食物繊維
  • ビタミンB群

が二日酔い予防のためには重要であるというお話をしました。それぞれ理由まで説明していますが、おさらいしてみましょう。

飲む前に摂取すると二日酔い予防できる理由
  • 脂肪・食物繊維・・・アルコールの吸収を遅らせることができる
  • ビタミンB群・・・肝細胞の再生のために必要になる栄養素(特にビタミンB6)

アルコールが一気に吸収されると、肝臓におけるアルコールの代謝(「分解」といったほうがわかりやすいでしょうか)が間に合わなくなってしまい、毒素が全身に回ってしまうことで二日酔いに陥ると考えられます。

ですからアルコールの吸収をゆっくりにして、肝臓がマイペースでしっかりとアルコール代謝を行うことができる状況を「食事(食べ物)」によってつくろることができる効果が期待されるのです。

では、二日酔い予防の効果が期待される「脂肪」を豊富に含む食材は何かというと、やっぱり、

  • 肉(脂肪が多い部位)
  • 乳脂肪(バター、チーズ、牛乳など)
  • ナッツ類

が挙げられます。もちろんサラダオイルなどの調理油にはかないませんが、「飲む前に摂取」ですから、油をゴクゴク飲むわけにいかない以上肉や魚、乳製品などに頼らざるを得ません。

同様に、食物繊維に関しては、

  • 野菜類全般((特に切干)大根、ごぼう、グリーンピース、パセリ、モロヘイヤ、インゲン豆など)
  • きのこ類(干ししいたけ、なめこ、しめじ、特にキクラゲ)
  • ごま
  • 果物全般(特にイチジク)

などが挙げられます。

(参考食品に含まれる食物繊維量一覧-食物繊維を摂ろう(大塚製薬株式会社)より)

ご飯やパンなどの穀類も食物繊維を多く含むものがありますが、肝臓への負担を考えると、糖質(炭水化物)はあまりおすすめはできないですね・・・

果物はデザート感覚で召し上がる人が多いと思いますので、お酒を食べる前にはちょっとなぁ・・・と思う人が多いでしょう。ですから無理して食べるのではなくほかのおかず類を少し食べておくことで効果はありますよ。

上記の食物繊維を豊富に含む食材の多くは、ビタミン類も豊富に含んでいます。ただ、肝機能回復の効果をより期待できるのが、ビタミンB群です。

ビタミンB群 働き、効果・効能 豊富に含む食材
B1 脳神経の働きの正常化、糖質の代謝 豚肉・うなぎ・たらこ・ナッツ類
B2 糖質や脂質の代謝促進、子どもの成長を助ける 豚レバー・鶏レバー・牛レバー・うなぎ・牛乳
B6 たんぱく質の代謝に(肝臓で)必要不可欠 かつお・まぐろ・牛レバー・さんま・バナナ
B12 悪性貧血予防、赤血球の生成を介助 牛レバー・鶏レバー・カキ・さんま・あさり・にしん
葉酸 妊婦に必要不可欠の造血促進、細胞新生促進栄養素 菜の花・枝豆・ほうれん草・からし菜・レバー類
ナイアシン 糖質・脂質・タンパク質を代謝する際に(肝臓で)必要 たらこ・かつお・レバー類・びんながまぐろ・落花生
パントテン酸 免疫力強化、肝臓でつくられるビタミン レバー類・鶏もも肉・にじます・子持ちがれい・納豆
ビオチン 皮膚病予防、毛髪の健康促進、肝機能促進 レバー類・いわし・落花生・卵・にしん

(表の参考:ビタミン講座~ビタミンB群~-一般財団法人脳神経疾患研究所総合南東北病院より)

それぞれの食材、栄養素で重複する部分もあると思いますが、上記のデータをぜひご参考いただき、食事やおつまみのメニューに活かして二日酔い予防にお役立ていただきたいと思います。

食事で二日酔い症状を撃退!意外?な食べ物、料理がおすすめ

ここまでは予防のほうに重きを置いたお話でしたが、実際に二日酔いになってしまったとき、つらい症状を食事で治す方法があるのか否かも気になるところですよね?

そもそも重い二日酔いなのに食事の話なんてしたくないという人も多いと思いますが、気付け薬的な意味合いで、二日酔いに効く食べ物二日酔いに効く飲み物がないわけではありません。

食事というレベルまでとりあえず復活しなければならないわけですが、これらのページでお話した内容ではまだまだ「食事」と呼べるものではありませんでした。まあ「オムライス」については十分食事ですが。

要は、二日酔いでツライ朝、朝食としてエネルギー補給も十分可能な食事はどんなものがよいのか・・・そういう方向で考える必要があるでしょう。まず思い出すのが、「味噌汁(しじみ汁を含む)」でしょう。

味噌汁1杯で食事としてしまうのも正直気が引けますが。ただ、ツライ二日酔いの朝、味噌汁やしじみ汁を1杯食べることで気付けになるなら、まずは試してみる価値があるといえるでしょうね。

そして意外な感じが強いと思いますが、おすすめなのが「カレー」です。この時点で「あ」と気づいた人もいると思いますが、カレーには「ウコン」が豊富に含まれていますよね。

ドリンク剤「ウコンの力」でもおなじみですが、ウコンが肝臓にとってプラスに働くことはよく知られます。カレーにウコン?と思うかもしれませんが、「ターメリック」というと納得できるでしょうか?

二日酔いの朝にカレーはなぁ・・・と思うかもしれませんが、味噌汁/しじみ汁で気付けをして少しイケそうなら半ライスに少々のカレーをかけてひと口、まずは食べてみませんか?

「カレーは飲み物だ」という名言(迷言?)を放った著名な方もいましたが、カレーというのは不思議なもので、ひと口食べると新たな食欲がわいてくる食べ物だったりします。もちろん立派な「食事」ですよね。

あとは、二日酔いの梅干しのすぐれたパワーはよく知られますが、食事のレベルまで押し上げるなら、「梅干しのお茶漬け」もおすすめできます。梅干しの効果に加え、水分・エネルギーの補給も万全です。

ただし、肝機能低下が起こっているときはとかく胃腸機能も低下していることが多いですから、お茶漬けは消化がよいとはいえない部分もあるので、よく噛んで食べてください。

そして食事のシメにデザートもつければ上デキですよね?二日酔いに解消の効果が期待できるデザートで注目したいのが、「カキ」・・・いや「柿」です。肝臓に良いのは魚介類のカキだけではないんですよ!

柿には上記でお話したビタミンB群をはじめ、非常に豊富な栄養素が絶妙なバランスで配合されています。いや、配合ということばはおかしいですが、そうでも言いたくなるくらい、「かんぺきなバランス」なんです。

近年若い人を中心に「柿ばなれ」が進行していると言われますが、お酒が好きな人は特に、柿との縁を絶対に切るべきではないですね。どうしても食事は無理だという人は、柿だけでも食べていただきたいと思います。

二日酔いの症状の原因のひとつは「低血糖」ですから、糖分豊富な柿はそれだけでも十分二日酔いを解消するだけのポテンシャルを秘めています。ただし柿がある時期なら、ですけどね・・・

柿がない季節であっても、糖分豊富なフルーツは有効ですよ。ということで、二日酔いを解消できるかもしれない「食事」を、もう一度順にまとめておきましょう。

二日酔い対策向けの食事
  1. 味噌汁/しじみ汁
  2. オムライス/カレーライス/梅干し茶漬け
  3. 柿(などのフルーツをデザートとして)

1~3をすべてたいらげたなら、二日酔いどころかもう立派すぎるくらいの「食事」ですよね。全部が厳しいという人も、1だけ、あるいは3だけ、もしくは1と3にはチャレンジしてみていただきたいと思います。

一方、意外にもうどんなどの麺類は二日酔いの朝に適さないとする説もありますので、あわせて参考にしてください。のど越しがよくて食べやすくは感じますけどねぇ、麺類。でもお腹にはかえってよろしくないようです。

二日酔いの朝に食事のことを考えるのはつらい?

二日酔いの予防に関しては、今回のお話を十分参考にしていただけるかと思いますが、しかし実際に二日酔いになってしまってから頭で考えるのは正直難しいでしょう。

二日酔いの朝、漠然とする頭で食事のことを考えなくてすむように、お酒が好きな人はご自身が二日酔いの朝を迎えることがあることを想定し、食事の準備をしておくことをおすすめしたいですね。

やはり食事によって症状が改善するのであれば、食べないよりは食べたほうが何かとプラスになるわけですから、事前に準備できるものはしておいたほうがよいでしょう。

特に、季節を問わずに用意できるもの、買い置きできるものはあらかじめストックしておき、飲み会などが重なるシーズンにはそういうことを想定してお出かけになると、対処もスムーズにいくはずです。

ともあれ、あまり肝臓をいじめすぎないこと、二日酔いになるような飲み方は避けることが何より重要ですよ!

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