二日酔いに効く飲み物。厚労省を参考にした厳選2つ

お酒を飲む人であればだれでも一度は経験があると思われる「二日酔い」、非常にツライですよね。

お酒が肝臓にとって負担になることはよく知られますが、二日酔いの不快感は、肝臓云々はまた別問題という気がします。

迎え酒ではありませんが、二日酔いが飲み物によって軽減される(おそらく解消は無理でしょうね)という話もまことしやかにささやかれます。今回のテーマは「二日酔いに効く飲み物」です。ドリンク剤は除きますよ。

実ははっきりとした原因が判明していない二日酔い

二日酔いに効く薬は、二日酔い向けのドリンク剤を含めれば数多く出回っています。ということは、かなり医学的な根拠に基づいて、「二日酔いに効く飲み物」をピックアップすることができるのではないか・・・

と、思うでしょうね。ところが実は、二日酔いの詳細なメカニズムはまだ解明されていません。ですから数ある薬やドリンク剤は、二日酔いを根本的に解消する目的ではつくられていないことになります。

驚きましたか?かなりびっくりしますよね。ただ、対症療法的な狙いはあるでしょうし、偶然根治療法的な効果も見込める薬もあるのかもしれません。

いちおう「メカニズムかな?」とされている要因はいくつかあります。

考えられる二日酔いのメカニズム(助長要因)
  • ホルモン異常、軽度脱水症、軽度低血糖
  • 電解質異常
  • 炎症反応
  • 睡眠をはじめとする生体リズムに狂いが生じる
  • アセトアルデヒド代謝が遅れることによる影響
  • 胃腸障害(アセトアルデヒド代謝の遅れによる肝臓の問題も)
  • お酒に含まれる不純物による影響
  • 軽度の離脱症状(一種の禁断症状)

(参考:二日酔いのメカニズム(助長要因)の候補-e-ヘルスネット(厚生労働省)より)

上記はいずれも「二日酔いを助長する要因の候補」であって、二日酔いが起こる明確なメカニズムではありません。

そのため医学的根拠というよりは、経験則に基づいた「二日酔いに効く飲み物」のご紹介になります。

ツライ朝に!二日酔いに効く飲み物はなんと「お茶」

二日酔いの朝というと、何者かが背中におぶさってハンマーかなにかで頭をガンガンぶん殴り続けているかのような頭痛が起こることが多いです。この頭痛を軽減する効果があるのが「水」です。

おそらく二日酔いの朝、はじめに口にするものが「水」であるという人は多いと思います。

で、二日酔いに効く水以外の飲み物をここから考えます。水ではないですが、比較的の見慣れた飲み物、「お茶」が二日酔いには効果的であるとする説があるんです。

お茶なら毎日飲んでるけどそんなに効果があるか?と思うかもしれませんが、毎日飲んでいるとかえって比較がわからないということもあると思います。一般に、お茶というのは「緑茶」を指しますよね。

緑茶で効果を実感できない人は、「ハーブティー」までお茶のエリアを広げてみると、なかなかの効果がみられるかもしれませんよ。緑茶を含むハーブティーには、精神的なリラックスを生み出す効果があるんです。

ハーブというのは、

  • ローズマリー
  • カモミール
  • キャベツ
  • タンポポ
  • 野イチゴ

など、意外と身近なところでも入手できますので、ぜひお試しいただきたいと思います。

ちなみに筆者はフユイチゴの葉を大量に収穫して乾燥し「フユイチゴティー」として利用しています。うっすら甘い香りでおいしくリラックス効果がありますし、確かに二日酔いにも効いているような気がします。

フユイチゴのリーフと果実
(フユイチゴのリーフと果実-筆者が撮影)

乾燥させるとちょっと見た目が・・・ということで、かわいらしい葉っぱと実をご覧いただきます。実のほうも甘くて酸っぱくてとてもおいしく、いろいろな健康効果があるんだそうです。

さて、ここからは「緑茶」に話を戻し、緑茶が二日酔いに効果があると考えられる根拠を探りたいと思います。

緑茶はなぜ二日酔いに効くの?

お茶(緑茶)といえば、茶カテキン(ポリフェノールの一種)やビタミンCなどをはじめ、豊富な栄養素が含まれていますよね。

そして忘れてはならないのは、お茶の主力的な成分である「カフェイン」です。

以前、肝臓とコーヒーの関係についてお話したことがありましたが、この中で、カフェインにはリラックス効果と覚醒効果があるというお話をしました。

お茶のカフェイン量はコーヒーの量を上回ります。

カフェインの覚醒効果によって、二日酔いの朝の緑茶が頭をすっきりさせてくれることが多いと考えられます。

よく、二日酔いの朝は濃いめの渋いお茶を飲みましょうなどといわれますよね。これは、やっぱりカフェインをたくさん摂取して、頭をすっきりさせましょうという狙いがあるはずです。

さらに、ビタミンCが相乗的に二日酔いを改善させる効果を高めるとも考えられています。

今度は肝臓とアルコールの関係のお話で触れたのですが、飲酒によって肝臓にダメージを与え、肝機能低下が起こって代謝が遅れてしまうのが、有害物質のアセトアルデヒドです。

上でも触れた通り、アセトアルデヒドは二日酔いの主要な原因であるとも考えられています。

実は、血中に豊富なビタミンCが含まれている状態では、アセトアルデヒドが代謝されやすいとも考えられているんです。

以上のように、アセトアルデヒドという物理的、身体的な二日酔いの原因の排除と、カフェインによる気分的な問題をクリアできる効果に、緑茶の「抗二日酔いパワー」が隠されているのではないでしょうか。

ちなみに、緑茶には脂肪肝など肝機能障害にも効果があると考えられています。

ハーブティーにカフェインが含まれているという話はあまり聞きませんが、ビタミンCは豊富なハーブもたくさんあるでしょうし、特にヨーロッパ圏の医療機関ではすでにハーブが薬用に用いられることがあるくらいです。

緑茶を含む「ハーブティー」を、ぜひお試しいただきたいと思います。

意外?スポーツドリンクが二日酔いに効く説

以前筆者が二日酔いに苦しんでいるとき、知人がとあるスポーツドリンクを買ってきてくれたので、気休めと厚意に応えるために(つらかったのでイヤイヤ)飲んでみたところ、あーら不思議・・・

しばらくすると確かに、なんとなくではありますが、少し頭の痛みと悪心が改善されたような気がしたことをよく憶えています。特別なスポーツドリンクではなく、それはどこにでもあるものでした。

知人数人の中でも、コイツだけは医学に通じていないはずと自信をもって断定できる風体の人物だったので、いまだに「あれは偶然だろう」などと思っているのですが、「仮説」としてはおもしろそうですよね。

確かに、上で示した二日酔いのメカニズムの候補の1つに「電解質異常」とありますので、スポーツドリンクを「アルカリイオン飲料」など表現すればなるほど、なんとなく電解質が正常化されうな気もします。

しかし二日酔いのメカニズムのうち、実は電解質異常よりも、その上の項目で示した「低血糖」と、「脱水」が特有の気持ち悪さを生んでいるという専門家の見解があります。

確かに多くのスポーツドリンクは、豊富な糖分と十分すぎるほどの水分から成り立っていることに気づきますね。したがってスポーツドリンクを飲めば、低血糖も脱水も少しマシになるというのも論理的です。

しかも、スポーツドリンクによる二日酔い改善の効果は、緑茶よりも即効性があるとの説もあります。

実際筆者の経験からも、アヤシゲな男にもらったスポーツドリンクがやけに早く効いたという記憶があります。

緑茶やハーブティーよりも幾分合理的な説明になった気がしますので、二日酔いしやすい人はあらかじめスポーツドリンクを用意してお酒を・・・否!二日酔いに気を付けてお酒を楽しんでくださいね!(自戒を込めて)

二日酔いと飲み物の関係は密接

今回は「二日酔いと飲み物」というテーマでお話してきました。両者には極めて密接な関係があるということは少なくともおわかりいただけたかと思います。言われなくてもノドが渇きますけれどね。

二日酔いになったら、緑茶なりハーブティーなり、あるいはスポーツドリンクなりをとりあえず飲んでみてください。

二日酔いのつらさもそうですが、何より肝臓への負担が大きくなるのがアルコールです。できれば二日酔いにならないような飲み方で、お身体をいたわりながらお酒を楽しみましょう。

たまの「休肝日」を挟むこともお忘れなく!

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